4-100-26)全スポの情報保障システムにITサーバーを使うという案をどう思うか?
Q:040727
○○大会(第○回全国障害者スポーツ大会)実行委員会事務局で、ボランティア担当をしております。
本大会に向けては、○○県要約筆記サークルに非常にお世話になっており、すでに大会ボランティア養成講座を開始して頂き、皆さんには大変お世話になっております。
IP_talkも、無事に動作しているようで、開発者の栗田様にはあらためて御礼申し上げます。
今後、本大会にむけてのシステム周りの相談などが出てくると思います。
早速ですが、下記につき、栗田様の、ご意見を頂戴したいと思います。
よろしくお願いします。
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☆各大会の記録を見てみると、現状の情報保障は、会場・競技ごとに、ブースを設 け、手話やパソコン要約筆記による文字列を、ブース内で編集しスクリーンに映すシステムであるが、機器設営がうまくいかないトラブルも多いと聞いている。
☆上記に代わるシステムとして、1)競技動画、2)競技結果情報、3)手話動画、4)パソコン要約筆記文字列などを、ひとつのITサーバーにまとめて流し込めば、インターネットを介して、いつでも誰でもパソコン上に見たい情報、必要な情報だけを表示して見ることができる。また、会場におけるスクリーン・モニター表示についても、情報保障ブースとスクリーンを結線するのではなく、スクリーン側はITサーバにアクセスして必要情報を取り出すというやり方にすれば、各会場・各競技の情報保障オペレーションが標準化・一元化され、安定した運営が可能となるのではないか。
A:
ご質問の件ですが、私は専門家ではありませんので、その点を考慮して参考にしていただければと思います。
今まで大会のトラブルの全てを知っているわけではありませんので、私の知っている範囲の話ですが、ネットワークやネットワーク機器のトラブルではなくて、マイクの音声信号であったり、プロジェクターの輝度が低いなど、アナログ的なトラブルが多いという印象を持っています。
また、会場の機器設営は、専門の業者が行うのが普通と思いますので、不安に感じていられる不具合、トラブルの実態を具体的に調査されるのが良いと思います。
情報サーバーを立てて、大勢の方がアクセスするというアイデアは、素晴らしいと思います。
パソコンに無線LANが標準になって来ているのでアクセスポイントを設置すれば、いろいろな情報提供の可能性があります。
是非、チャレンジしていただいて、全スポの情報保障に新しい一歩を刻んで欲しいと思います。
ただ、開会式の大型ビジョンの映像などは、従来は、専門の映像業者が機器類を持ち込みで行いますので、考えられているような仕組みを引き受けてくれる業者を捜す必要があるとは思います。
また、IPtalkに関して言えば、サーバーに字幕を渡す仕組みがありませんので、そのような仕組みをIPtalkに組み込む必要があると思います。
一番単純なのは、表示されているパソコン画面の映像を、そのままサーバーに乗せる方法だと思いますが、そのようなサーバーソフトがあるか、私は知りません。
私が思いつくのは、パソコンの画面をウェブカムなどで撮影してサーバーから流す方法です。
でも、この方法は、画素数が少ないとか、速度が遅いなどの理由で、実用的ではないのではないかと想像します。
ちょっと心配なのは、集中型のシステムは、ダメになると全体がダメになってしまいますのでリスクを下げるために、2重系にするなどのバックアップに配慮する必要があると思います。
いろいろと書きましたが、マルチメディア用の最新のITサーバーについて知りませんので、もしかしたら、信頼性が高いシステムを非常に簡単に組むことができるのかもしれませんね。
専門の業者の方に(費用のことも含めて)相談されるのが良いと思います。
よろしくお願いします。