2004年11月13日〜15日
埼玉県の「第4回全国障害者スポーツ大会」(彩の国まごころ大会)のパソコン要約筆記の様子

11月13日(土)から15日(月)に埼玉県で「第4回全国障害者スポーツ大会」彩の国まごころ大会が開催されました。
埼玉県の選手団が入場行進しています。
 
開会式が行われた陸上競技場には、仮設の大型ビジョンが設置されました。ライブ映像の右下に手話、左下に3行12桁の字幕を表示しています。
 
陸上競技場の入力席の様子です。
放送席なので会場の様子や大型ビジョンも直接見ることができますが、入力席の横に大型のプラズマディスプレイを置いて表示を確認できるようにしています。
リーダーの指示の声に、入力席の緊張感が一気に高まります。
 
開会式の大型映像への接続図です。ピンク色の部分を専門ボランティア(パソコン要約筆記)が担当しています。字幕だけではなく、大型映像の背景などもパワーポイントを使って出しています。
 
まごころ大会では、「セカンダリ・ディスプレイ」を使うことで、IPtalkの画面やパワーポイントのスライドショーの操作が簡単にできるように工夫しています。
ノートパソコンは、内蔵している液晶ディスプレイとは別に外付けのディスプレイを接続することができます。この時に、同時に2つの画面を表示するように設定すると、上の図のように、通常の表示の横に外付けの「セカンダリ・ディスプレイ」が隣接して表示されたようにパソコンを操作することができるようになります。
IPtalk9sシリーズの「2ndモニター用表示ウィンド」を使うと、このような2つの表示画面の時、「セカンダリ・ディスプレイ」に字幕を表示したまま、「プライマリ・ディスプレイ」で入力したり、表示設定を変えることができます。また最新のパワーポイントでは、「セカンダリー・ディスプレイ」にスライドショーを表示しながら、「プライマリー・ディスプレイ」でスライドショーを操作することができるそうです。
 
「プライマリ・ディスプレイ」で、パワーポイントのスライドショーを操作しているところです。
 
IPtalk9iシリーズを使ってリアルタイム入力をしているところです。
音声が聞き取り易いようにヘッドセットをつけています。表示部に連絡窓を置いているのは、ヘッドセットをしていると指示が聞き取り難いからです。画面の右にテンプレート前ロールウィンド、下に8人モニターを配置しています。
 
台本を見ながら進行に合わせて前ロール流しや背景の切替、リアルタイム入力を指示します。このようなディレクターは、プロの映像業者と協力して字幕を作る場合、必須と思います。
 
開会式で、全員で歌を歌った時の映像です。
白文字の「タオルを持って」はリアルタイム入力、黄文字の「らららら・・・」は前ロールです。場内アンウンスは白文字、みんなで歌う歌詞は黄色に色を変えて表示しています。
 
表示の途中で色を変えるのは、IPtalk9sシリーズの「『`』(バックコート)+半角文字で表示指定」の機能を使っています。
「皆さん・・」や「会場の皆様・・」はリアルタイム入力です。「`3世界に・・」は、前ロールです。前ロールの文頭の「`3」で色を黄色に変えています。最後の「`4」で色を元の白に戻しています。
 
ふれあい広場の入力席の様子です。ステージの裏で、舞台や表示を直接見ることができません。写真中央の小さなモニターで表示を確認して入力しています。
 
ふれあい広場ステージの字幕の様子です。写真の左がステージで、その横にある小さなプラズマディスプレイにパソコン要約筆記の字幕が表示されます。写真中央の投影型の大型ビジョンは、ステージのライブ映像用として用意されたもので、大会前の打ち合わせでは、字幕の必要性を説明しても、この大型ビジョンにパソコン要約筆記の字幕を表示することは認められなかったそうです。
しかし、大会2日目に、ボランティアリーダーが「熱心に説得した」ことが奏功し、この写真のように大型ビジョンにパソコン要約筆記の字幕が表示されました。「最後まであきらめない」ということの大事さに感動しました。
 
大会1日目の夜に開催された交流会の様子です。ボランティアリーダーの方や前催県、後催県の方たちが挨拶しました。手話と写真の左のテレビにパソコン要約筆記が付きました。
 
交流会の字幕表示です。宴会場のカラオケ用のテレビを使ったので、画面が小さいためフォントを大きくしています。後ろからでも、はっきりと見えるように、輝度の高い青バックの白文字を使っています。
 
交流会で入力している様子です。楽しい交流会も、このようなボランティアに支えられていました。みなさん、お疲れ様でした。
 
「ふれあい広場ステージの字幕の様子」は彩Capsの藤原さんに提供していただきました。
他の画像は、栗田が撮影、作成しました。