2005年11月5日〜7日
岡山県の「第5回全国障害者スポーツ大会」(輝いて!おかやま大会)のパソコン要約筆記の様子


11月5日(土)から7日(月)に岡山県で「第5回全国障害者スポーツ大会」(輝いて!おかやま大会)が開催されました。次催県の兵庫選手団の入場行進を大型ビジョンで実況しています。ライブ映像の右下に手話を、下に黒バック白文字で2行20桁の字幕を表示しています。おかやま大会には、90人のパソコン要約筆記ボランティアが参加しました。
 
開会式の入力席の様子です。入力席は、専用の部屋が用意され、会場の様子や大型ビジョンも直接見ることができますが、大型ビジョンのモニターを置いて表示を確認できるようにしています。進行台本にしたがって、事前に準備した前ロールを流します。式典前イベントのアナウンスなどはリアルタイムで入力しています。奥にある2つのPCは表示用で、1台はメイン、もう1台はバックアップとして使っています。
 
陸上競技の入力席の様子です。陸上競技連盟の方、そして、大型画面を制御される方と同じ部屋での作業でした。出場者の氏名などは前ロールで流します。競技記録などは、リアルタイムで入力します。机の向こう側のデスクトップパソコンは、大型画面と同じ映像ををモニターしています。柱にかかっているのが、当日の競技進行表です。
 
これは、陸上競技場の入力パソコンの画面です。競技種目その他必要な情報を全て前ロール化しています。テンプレート前ロールを3本使って、競技名などを素早く出せるように工夫しています。
 
ふれあい広場の様子です。左側に大型ビジョンを設置しています。ふれあい広場の場合、大型液晶テレビでは小さくかつ屋外で文字が読みにくいということもあり、今回は車の荷台に画面がついている屋外中継用の車両の画面を使って表示させました。見易さはよかったのですが、解像度が低かったために、使用できる色が制限されました。
 
ふれあい広場の入力席の様子です。トークや物まねショーなど、リアルタイム入力をします。地元専門学校の協力も得て情報保障を行いました。若々しいメンバーによる4人連携入力のおかげで、早口の物まねショーも乗り切ることができました。ちなみに、屋外のテントの中での作業なので、ほこりがすごかったそうです。表示用については、1日が終わるとキーボードの上にうっすらほこりの層ができていたそうです。
 
大型画面の中に映像と字幕がセットで表示されるので、少しでも字幕のタイミングがずれると、せっかくの映像も台無しになってしまいます。そこで、、前ロールを「タイミングよく出す」「かっこよく出す」ために「テンプレート前ロール」の「ロール1スライド風」を使いました。イメージとしては、洋画の日本語字幕です。字幕を読む時間を確保しつつ、消えるときはさっと消えるようにしました。写真は桃太郎が出演している場面ですが、このようにミュージカルの場面では、相当気を使いました。

「ロール1スライド風」を使うことで、大型映像装置を担当する業者が行うテロップ表示作業と遜色がなくなり、一部の場面では、当初は業者が行う予定だったテロップ表示に変わって、PC要約が表示を担当することになりました。狭い大型画面の有効活用、そして画面の見易さ、という点では、大変良かったと思っています。
 
写真と説明は、「輝いて!おかやま大会」パソコン要約筆記ボランティア実行委員長の田島さんに提供していただきました。