(「保存」ページの「初期値に戻す」のボタンを押してから実習してください。)
12日目は、パソコンの負担を軽くする方法を勉強します。
IPtalkを「重い」と言う人もいますが、古いパソコンでもちょっと注意すれば充分使うことができます。
私は、1997年製の東芝リブレット60(ペンティアム100MHz、メモリーは32Mバイト。Windows95)に外付けのフルキーボードを付けて入力していていますが、特に支障はありません。
もちろん、私のリブレットはスクロールが遅くて表示用には使えませんし、他のソフトと同時に使用すると反応が非常に遅くなります。しかし、動かなくなるとか、補助ウィンドが開かないという様な問題はまったくありません。
IPtalkを使って、いろいろな問題があるのは、Windows95,98,Meのパソコンです。
Windows2000やXPは、問題があるとはあまり聞きません。
それで、まず、Windows95,98,Meのパソコンについて説明します。
A)Windows95,98,Meの設定
今から説明することは、少し難しいのですが、Windoes95,98,Meのパソコンを持っているのでしたら、「パソコンの基礎知識」として知っておいて損はありません。
(Windows2000,XPは、この説明には当てはまらない所もあります。)
Windowsは、95,98,Meとバージョンが上がって来ましたが、買った時に入っていたOSが一番合っています。95より98、98よりMeが良いのではないかと、バージョンアップしたくなるでしょうけれど、よほどの理由が無い限りそのまま使うことを勧めます。
Windowsパソコンは、同時に沢山のソフトを動かす事ができます。でも、それはパソコンにとって負担になります。使わないソフトは、停止するのが良いと思います。IPtalkを使う時は、他のソフトは全て終了して、IPtalk単独で使う習慣をつけてください。私は、IPtalkを使う時は、ウィルスチェッカーも止めてしまいます。
また、ちゅーちゅーマウスの様な、マウスカーソルがアニメーションするような常駐ソフトも止める事を勧めます。
話しがちょっと難しくなるのですが、Windowsは、プログラムを実行したり、ウィンドを表示したりすると、Windowsその物のメモリー領域を消費して行きます。これが少なくなると、パソコンが動作しなくなってしまいます。
(このメモリー領域の事を「システムリソース」と言います。)
「システムリソース」は、64Mバイトとか128Mバイトなどと普通私たちが言うパソコンの搭載メモリーとは無関係で、Windowsで大きさが決まっていて追加する事はできません。
そんな訳で、Windowsパソコンを上手く使うという事の一つに、この「システムリソース」を無駄使いしないという事があります。
では、みなさんのパソコンの「システムリーソス」がどのくらい消費されているか見てみましょう。
システムリソースを確認します。
No | 操作 | 操作した時の反応 |
A1 | システムリソースの残量は、[スタート]−[プログラム]−[アクセサリ]−[システムツール] の「リソースメーター」を起動します。 | |
A2 | タスクトレイに入ったリソースメーターをダブルクリックして出します。 | |
A3 | リソースメーター以外のソフトを全て終了します。 | リソースメーターの残り%を確認します。 |
リソースメーターには、「システムリソース」「Userリソース」「GDIリソース」の3種類の数字が残り%で表示されます。「システムリソース」は、User,GDIの少ない方の残り%を表しています。
私のパソコン(古いリブレット)では、何もソフトを起動していない時のリソースは次の様になっていますが、みなさんのパソコンでは、どのくらいのリソースが残っていたでしょうか?
システムリソース | 73% |
Userリソース | 73% |
GDIリソース | 90% |
では、次にIPtalkを起動して、システムリソースがどのように変化するか見てみましょう。
IPtalkを起動した時のシステムリソース
No | 操作 | 操作した時の反応 |
A4 | IPtalkを起動します。(メインウィンドのみ) | リソースを確認します。 |
A5 | IPtalkの全ての補助ウィンド、Fキーメモ、練習リモコンなどを開きます。 | リソースを確認します。 |
私のパソコン(リブレット)では、IPtalkのメインウィンドだけを起動した時のリソースは、次の様になりました。
システムリソース | 63% |
Userリソース | 63% |
GDIリソース | 85% |
IPtalkの全ての補助ウィンドなどを出した時は、次の様になりました。
システムリソース | 47% |
Userリソース | 47% |
GDIリソース | 84% |
IPtalkを起動した時のシステムリソースが25%を切ると、リソースメーターの表示が黄色に変わります。もし、あなたのパソコンで、この様な状態になるのでしたら、次の方法を試してリソースを増やしてください。
参考 A1 |
1)ハードウェアのシステムリソースには、IRQ、I/Oポート、DMAチャネル、メモリアドレスがあります。 2)Userリソースとは、ウィンドマネージャが、GDIリソースとは、グラフィックエンジンが内部的に使用するメモリ領域です。メインメモリ搭載量とは、関係ありませんので、メモリーを増やしても増えません。 3)以下のホームページに解説があります。http://www.dj.st44.arena.ne.jp/xwin2/mainhtml/win/sysresource00.html |
常駐しているソフトは、リソースを消費しています。
タスクトレイの不要な常駐アイコンを消します。
No | 常駐アイコン | 常駐を消す操作 |
A6 | キーボード |
1)「コントロールパネル」の「キーボード」をクリックします。 2)[言語] ページの、「タスクバー上に状態を表示」のチェックを外します。 |
A7 | スピーカー | 1)「コントロールパネル」の「マルチメディア」をクリックします。 2)[オーディオ] ページの「音量の調節をタスクバーに表示する」のチェックを外します。 |
A8 | タスクスケジューラ | 1)「マイコンピュータ」の「タスク」を開きます。 2)「タスク」フォルダ(ウィンド)のメニューバーの「[詳細設定」の「タスクスケジューラの使用停止]を選びます。 |
A9 | モデム | 1)「マイコンピュータ」の「ダイアルアップネットワーク」を開きます。 2)「接続」アイコンを右クリックし、「プロパティ」 をクリックします。 3)「構成」ボタンをクリックします。 4)「オプション」ページの「モデム状態を表示」のチェックを外します。 |
A10 | ディスプレイ | 1)「コントロールパネル」の「画面」をクリックします。 2)[設定]ページの「詳細」ボタンをクリックします。 3)「全般」ページの「タスクバーに設定インジケータを表示する」のチェックを外します。 |
A11 | PC カード | 1)「コントロールパネル」の「PC カード(PCMCIA)」をクリックします。 2)「ソケットの状態」ページの「タスクバー上に状態を表示」のチェックを外します。 |
A12 | 電源 | 1)「コントロールパネル」の「電源」をクリックします。 2)「詳細」ページの「電源メーターをタスクバーに表示する」のチェックを外します。 |
A13 | 時計 | 1)「スタート」の「設定」の「タスクバーとスタートメニュー」 をクリックします。 2)「タスクバーオプション」ページの「時計を表示」のチェックを外します。 |
A14 | ウィルスチェッカーなどを一時的に止める | 1)タスクトレイのアイコンを右クリックし、終了を選びます。 |
綺麗な壁紙は楽しいのですが、実は、壁紙はシステムリソースをかなり消費しますし、ウィンドを動かした時に再描画するのに時間がかかる事からも判るように、CPUにとっても負担がかかります。次の方法で「なし」を指定してください。
壁紙を無くしてみます。
No | 操作 | 操作した時の反応 |
A15 | 「コントロールパネル」の「画面」をクリックします。 | |
A16 | 「背景」ページの「壁紙」で「 (なし)」を選びます。 | 壁紙が消えます。 |
参考 A2 |
Windowsは、システムを起動する時に、「スタートアップ」フォルダーに登録されているプログラムなどを自動起動します。「これは不要だ」と思うものは止めましょう。(止めるとWindowsが動かなくなるものもあるので、注意が必要です。自信の無い場合はやめましょう。) 1)「スタート」の「ファイル名を指定して実行」から MSConfig を起動します。 2)「スタートアップ」ページで起動する必要のないもののチェックを外します。 |
参考 A3 |
デスクトップに置いてあるアイコンは、システムリソースを使います。どうしても必要なアイコンだけ残して、後は消してください。 アイコンの中には、消せない物もあります。特殊なツールを使えば削除できるのですが、そこまでする事は無いと思います。( カスタマイズツールTWeakUI) |
注意 A1 |
リソースメーター自体もリソースを消費しています。リソースの量の確認が終わったら終了してください。 |
あなたのパソコンのシステムリソースは、どこまで回復したでしょうか?
さて、次に注意しなくてはいけないのは、IPtalkの補助ウィンドは、開くたびにリソースを消費していき、一度消費したリソースは、「IPtalkを終了する」まで、補助ウィンドを閉じても戻らないということです。
このような理由から、IPtalkを起動してから、その時に必要な補助ウィンドだけを開く習慣をつけてください。「起動時設定にする」ボタンで沢山のウィンドを自動的に開いている場合には注意が必要です。
補助ウィンドを閉じてもリソースが復活しないことを確認してみます。
No | 操作 | 操作した時の反応 |
A17 | 「起動時設定にする」で補助ウィンドが開かないようにします。 「保存」ページの「初期値に戻す」ボタンを押し、次に「起動時設定にする」ボタンを押します。 |
|
A18 | システムリソースの残量を確認するために、[スタート]−[プログラム]−[アクセサリ]−[システムツール] の「リソースメーター」を起動します。 | |
A19 | IPtalkを起動します。 | メインウィンドだけが開きます。 リソースメータの数字を確認してください。 |
A20 | 「補助W」ページでいろいろな補助ウィンドを開いていき、リソースメーターの値を確認します。 | |
A21 | 開いた補助ウィンドを全部閉じます。 |
リソースメータの値が元の値に戻っていない事を確認します。 |
A22 | IPtalkを終了し、もう一度起動します。 | リソースメータの値が元の値に戻っていることを確認します。 |
では、次に、Windowsの種類に関係なく、IPtalkの設定でパソコンの負担を軽くする方法を説明します。
B)表示用IPtalkの設定
表示用のIPtalkは、スクロールがスムーズである必要があります。
これには、パソコンのCPUの能力だけでなく、グラフィックチップの能力などが強く影響するので、調整する余地はあまりありません。つまり、表示用に合った、できるだけ高性能のパソコンを使うということになります。
ただ、同じパソコンでも、画面の大きさ(領域)や、色を小さくすると、かなりスクロールが早くなります。
1024×768の画面の大きさでは、背景ビットマップを使う場合、よほど速いパソコンでないとスクロールはゆっくりになってしまうと思います。
参考 B1 |
搭載メモリーの速度がスクロールに影響するという情報があります。 同じCPU速度、同じグラフィックチップを使っているのに極端にスクロールが遅い時は、疑ってみると良いと思います。対策は、速いメモリーに交換します。 |
C)入力用IPtalkの設定
入力用のIPtalkでは、ワープロ画面にすることを強く勧めます。
ワープロ画面で使えば、よほどの事が無い限り「重い」と感じる事は無いと思います。
私の古いリブレット60でも、ワープロ画面にするだけで、特に問題なく入力に使えています。もし、「重い」と感じた時は、のリソースを疑って見てください。特に、「ウィンドが開かなかった」というような状況は、リソースに問題がある事が多い様です。
注意 C1 |
「ウィンドが開かなかった」というよう時、リソース以外でよくある原因は、最小化していて開いたのに気づかなかったというのです。 |
これで、12日目は終わりです。
お疲れさまでした。