5-1-24)25日目 手書きウィンドの使い方

(「保存」ページの「初期値に戻す」のボタンを押してから実習してください。)

060218 「手書き」ウィンドの説明 

「手書きウィンド」は、CPU負荷の高い機能です。
表示機も入力機もできるだけ新しい高速なパソコンを使ってください。

<機能の概要>
ペンタブレットやマウスで書いた文字や絵をキーボードで入力した文字に重ねて表示することができます。


<利用方法>
学校などの情報保障で数式などを表示することができます。
キーボードで入力した文字にアンダーラインなどを引くなどができます。
地図やイラストをリアルタイムで表示することができます。

<機能の説明>

<注意>以下の説明は、1台のパソコンで試す場合です。
2台(表示機と入力機)で試す場合は、以下のようにしてください。
1)互いにパートナーになります。
2)表示機は「パートナーから受信する」のチェックを入れます。
3)入力機は「パートナーに送信する」のチェックを入れます。

1)「補助W」ページの「手書き」の「手書き」ボタンを押すと「手書き」ウィンドが表示されます。


2)「手書き」ウィンドは、上部の「設定部」と下部の「カットシート」ページ、「ステージ」ページ、「説明」ページからなります。
上部と下部の緑の境界は、移動させることができます。

3)「カットシート」ページの基本的な使い方

3−1)「カットシート」ページで左クリックをしたままマウスを動かすと軌跡が描画されます。


3−2)次に、メインウィンドを「表示用」にし、F1キーを押して「枠なし」画面にします。
「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックを入れると、「カットシート」で描画したのと同じ軌跡が「メインウィンド」にも描画されます。
この時、「表示2」ページの「背景のビットマップ」の「背景表示」のチェックが自動的に入ります。
他のIPtalkでキーボード入力すると、描画した軌跡は、文字と同じに上にスクロールして消えます。
「カットシート」ページの描画はスクロールしないことに注意してください。

表示部の「枠なし」画面


3−3)「メインウィンド」にマウスカーソルを持っていくと、マウスカーソルは消えます。
このままでは、操作がしにくいので、「Shift+右クリック」をして、マウスカーソルが消えないようにします。
メインウィンドの「枠なし」画面の上で、左クリックし、左ボタンを押したままマウスを動かし、左ボタンを離します。
このようにすると、左ボタンを押しながら動かしている時に四角い枠が表示されます。
この四角い枠を「カットシート領域」と言います。

「枠なし」画面の「カットシート領域」

左ボタンを離すと枠が消え、「カットシート領域」の文字や絵が「カットシート」ページに取り込まれます。

「カットシート」ページで、マウスで文字などを書くと、「メインウィンド」で指定した「カットシート領域」に同じ文字が描かれます。

この時、他のIPtalkでキーボード入力すると、メインウィンドの「カットシート領域」(枠は消えていますが)は文字と一緒に上にスクロールして、「カットシート」ページに描いた文字などは、キーボード入力した文字とずれることはありません。
四角い枠を輪ゴムの様に自由に広げることができるので、このような枠のことを「ラバーバンド」と言います。

手書きのカットシートは、「書いてあるカットシートを置く」のですが、IPtalkでは、「まずカットシートを置いて、それに文字などを書く」という手順になります。

<注意1>「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックが入っていないと、「カットシート領域」は指定できません。

<注意2>「カットシート領域」は、「枠なし」画面をはみ出して指定することはできません。

<注意3>表示部がスクロールして「カットシート領域」が表示部から外れると「カットシート」ページでマウスを動かした軌跡が描画されません。もう一度、「カットシート領域」を表示部の中に指定してください。

<注意4>スクロールしている時に「カットシート領域」を指定すると、表示部の再描画を行い、スクロールを停止してラバーバンドを描画します。この状態、つまり、左ボタンを押したまま範囲指定をしている内に、さらに新しい入力があっても表示はスクロールしません。左ボタンを離した時に表示を再開します。

<注意5>「カットシート」ページは、スクロールしている時でも文字などを書くことができますが、インクが垂れるように線が微妙に震えたり、1行位置がずれてしまうことがあるので、できるだけ止まっている時に書いてください。

<注意6>マウスを速く動かしながらマウスをクリックすると「カットシート領域」の枠が残ってしまうことがあります。左ボタンを押す時、離す時は、マウスを止めてください。

<注意7>「カットシート」ページで書く文字などは、キーボード入力した文字などに「上書き」されます。しかし、表示部の「枠なし」画面では、手書きした文字は、キーボード入力した文字の下に描かれていることに注意してください。
つまり、「手書き」は「下のレイヤー」で、「キーボード入力」は「上のレイヤー」です。


3−4)「カットシートを固定の大きさにする」のチェックを入れると、カットシート領域の幅は、「チェックを入れた時」の「手書き」ウィンドの幅に、高さは100ドットに固定されます。
この「固定カットシート領域」は、1行に文字などを書く時に利用できると思います。

「枠なし」画面の「固定カットシート領域」


3−5)「カットシート・クリア」ボタンを押すと「カットシート」ページがクリアされます。
表示の「枠なし」画面はクリアされないことに注意してください。

3−6)「手書き」は、パートナーのみに送信されます。
表示機とパートナーになり、表示機の「手書き」ウィンドで「パートナーから受信する」のチェックと「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックを入れます。
自分の「手書き」ウィンドで「パートナーに送信する」とメインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックを入れます。
この状態で、「カットシート領域」を指定し、「カットシート」ページにマウスで文字などを描くと、表示機でも「枠なし」画面の同じ場所に文字などが描かれます。
この時、表示機の「カットシート」ページには文字などは描かれません。
表示機と「送信」「受信」の状態になっている時、入力機の「ステージ・クリアー」ボタンを押すと、「手書き」文字が全てクリアーされます。

<注意1>「パートナーから受信する」と「パートナーに送信する」は同時に指定できません。

<注意2>「パートナーから受信する」のチェックが入っていると「カットシート」ページなどで、マウスで文字などを書くことはできません。

3−7)「ペンの色」「ペンの太さ」のラジオボタンを入れると、色と太さを変えることができます。


表示機と「送信」「受信」の状態になっている時は、「ラジオボタンを押した時に」表示機も「ペンの色」「ペンの太さ」が変更されます。
「ペンの色」「ペンの太さ」を変更してから、表示機と「送信」「受信」の状態になった場合は、表示機の「ペンの色」などは元のままなのに注意してください。
書いた文字などを消す時は、「ペンの色」を「背景色」にし、「ペンの太さ」を64ドットにすると良いと思います。
「カットシート・クリア」ボタンは、「カットシート」ページをクリアするだけということに注意してください。
「ペンの色」の「文字」とは「文字の色」、「背景」とは「背景色」のことです。
<注意1>メインウィンドで「フォント色」や「背景色」を変えた時は、「ステージクリアー」ボタンを押すと「手書き」ウィンドに色が反映されます。
表示機の「フォント色」「背景色」は、表示機で指定するか、「設定送信」ウィンドの「設定送信1」ページの「フォントなど」で、「文字色」ボタン、「背景色」ボタンで指定した後に「表示部送信」ボタンを押します。

3−8)表示機と入力機の「表示の同期」について
「カットシート領域」を指定するために「左ボタン」を押すと、表示機と入力機の表示を同期させるために、「表示を再描画して、スクロールを停止」します。
この停止した状態で、「カットシート領域」を指定し、「左ボタン」を離すと入力機と表示機とも「スクロールが再開」します。
この「再描画&停止」→「表示が全く同じ時にカットシート領域を指定」→「スクロール再開」という動作が正常でないと手書き文字が同じ位置に描画されません。
そこで、トラブルがある時に、この動作を確認できるように、「再描画&停止」ボタンと「スクロール再開」ボタンを追加しました。
正常に動作している場合は、使う必要はありません。

<注意1>「再描画&停止」ボタンを押した時に、表示機と入力機の表示が違っている場合は、表示設定を確認してみてください。

<注意2>滅多に無いとは思いますが、通信の状態が悪くて、「カットシート領域」の指定の最後に送信する「スクロール再開」命令が表示機に届かず、表示機のスクロールが停止したままになった場合は、「スクロール再開」ボタンを押してください。


4)「ステージ」ページの基本的な使い方

4−1)「ステージ」とは、OHPのステージのことです。
「ステージ」ページを開き、「手書き」ウインドの大きさを大きくすると、「ステージ」の大きさは、メインウィンドの「枠なし」画面と同じであることが判ります。
「ステージ」ページにも、マウスを左クリックして文字などを描くことができます。
この時、「カットシート」が位置を指定できたのに対して、「ステージ」は「枠なし」画面と1対1に対応していて、そのままの位置に描かれることに注意してください。
スクリーンとステージの関係と同じです。
「ステージ」には、手書きの文字だけが表示されて、キーボード入力した文字は表示されません。

4−2)他のIPtalkでキーボード入力して表示がスクロールすると、「ステージ」ページの表示も上にスクロールします。

<注意1>「ステージ」ページが上にスクロールするのは、「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックが入っていて、メイン画面で「枠なし」画面が表示されている時です。それ以外の時は、スクロールせずに止まっています。

4−3)表示機と「送信」「受信」の状態になっている時は、入力機の「カットシート」や「ステージ」に描いた文字などは、表示機の「ステージ」に描かれます。

4−4)
「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックを入れないと、メインウィンドには表示されないので、キーボード入力とは別に、手書き文字を別ウィンド(「ステージ」ページ)で表示するような利用方法もあると思います。

<注意1>「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックは、表示機と入力機の両方とも外します。
入力機のチェックが入ったままでは、入力機のステージの描画が上にスクロールしてしまいます。

4−4)「ステージ・クリア」ボタンを押と、「ステージ」ページの描画がクリアされます。
「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックが入っている時は、、メインウィンドの手書きの文字なども消えます。

4−5)「ペンの色」「ペンの太さ」は「カットシート」ページ同じです。

<注意1>ステージの背景色は、メインウィンドの「表示1」ページの「背景色」で指定します。
「メインウィンドの「枠なし」画面に表示する」のチェックは無関係に「ステージクリアー」ボタンを押すと変更されます。



<キーボード入力と手書き文字の合成の手順>

ペンタブレットを使って、手書き文字とキーボード入力を合成して表示する方法を説明します。
ペンタブレットが無い時は、マウスでも構いませんが、マウスで字を書くのはかなり困難だと思います。

ペンタブレット

タブレットは、5000円くらいからあり、大きいほど高価になるようです。
IPtalkで使う場合は、小さいタブレットでも充分だと思います。

では、実際にキーボード入力と手書きを一緒に入力する方法について説明します。

1)まず、表示機と入力機で、表示の設定を同じにします。
この時、メインウィンドで桁数と行数を完全に合わせてください。
「表示1」ページの「パートナーと位置・大きさ・行数を合わせる」ボタンを押すと簡単に同じにすることができます。
合わせた後に、「位置」は、動かして構いません。

2)次に「ペンタブレット」の操作面の入力フィールドをIPtalkの「手書き」ウィンドに合わせます。
(以下の方法は、XPで、WACOMのFAVOシリーズを使った時の設定方法です。)

2−1)IPtalkの「手書き」ウィンドの位置と大きさを決めて、設定保存しておきます。
この時、手書きウィンドの大きさを「枠なし」画面と同じ大きさにしておきます。
「カットシート」ページにします。
「カットシート領域」を「枠なし」画面の全体にします。(何か入力しておくと全体であることの確認が容易になります。)
(「ステージ」ページを開いて、ウィンドの大きさを広げても同じですが、この場合は、「枠なし」画面に表示されている文字は「ステージ」ページに表示されません。)



2−2)「コントロールパネル」の「「ペンタブレットのプロパティー」の「ペン」ページの「座標検出モード」で「ペンモード(絶対座標)」のラジオボタンを入れ、「詳細設定」のボタンを押します。


2−3)「ペンモードの詳細設定」で、「表示エリア」で「一部分」のラジオボタンを入れ、「設定ボタン」を押します。


2−4)「画面の一部分」で「2)画面を見ながら表示エリアの左上と右下をクリック」の「開始」ボタンを押します。

2−5)「手書き」ウィンドの「カットシート」ページの「カットシート」の左上と右下の位置で、マウスを左クリックします。

2−6)「ok」を何度か押して、設定を有効にし、「タブレットのプロバティー」を閉じます。

2−7)
「手書き」ウィンドの「カットシートを固定の大きさにする」のチェックを入れます。「枠なし」画面をクリックして、「カットシート」ページに「カットシート」を表示させます。
「ペンタブレット」でペンを動かして、「カットシート」の左上と右下の位置が「ペンタブレット」上でどの位置になるか確認します。
ペンタブレットの操作面に、IPtalkのカットシートの大きさをテープなどで印をつけます。

テープで「固定カットシート」の位置を分かりやすくします。
(写真の例では、テープの上の赤い部分が固定カットシートに当たる)



これで準備完了です。

<ヒント>
この例では、「カットシート領域」の指定や「ペンの色」「ペンの太さ」の変更は、普通のマウスを使うことを想定しています。
ペンをペンタブレット上に持っていくと、マウスカーソルは上で指定した「手書き」ウィンドの「カットシート」部分に自動的に移動します。

3)キーボード入力と手書き文字を合成するには、次のようにします。

3−1)キーボードで入力します。

3−2)手書きする部分を空行などで開けます。

3−3)マウスで「カットシート領域」を指定します。

3−4)ペンで「タブレット」に文字を書きます。

時間的な余裕があれば、次のような図入りの字幕を作ることも可能です。

図入りの字幕の例


<ヒント>あまり速くペンを動かすと文字がかすれます。そのような時は、ペンを太めにするのが良いと思います。

他にもいろいろと良い工夫があると思います。
メイルで教えていただけると嬉しいです。


<動作不良などの情報>

1)「カットシート領域」を指定しようとしたら、枠が次々に残ってしまうことがありました。
HUBを見るともの凄い勢いでインターネットから何かをダウンロードしていました。
ウィルスチェッカーの自動更新が始まって、CPUの負荷が急激に上がって、そのような動作不良が起こったようです。
同じような症状が出た時は、確認してみてください。





これで、25日目の「手書きウィンドの使い方」の説明は終わりです。お疲れさまでした。