5-1-3)6日目 表示した文を修正する方法

(「保存」ページの「初期値に戻す」のボタンを押してから実習してください。)

6日目は、表示した文を修正する方法を勉強します。

字幕は正確でなくてはいけません。しかし、人間が入力しているのですから、100%ミスの無い入力は不可能です。そこで、表示した文を修正する機能が必要になります。

IPtalkでは、4種類の修正方法があります。

A)間違いに気づいたら、訂正文を流します。
   「F7キー」を使います。
B)表示した文を入力部に戻して修正し、再表示します。
   「Undo(F9キー)」を使います。
C)表示を修正して入れ替えます。
   「送」ボタン修正を使います。
D)表示する前に文を確認し、修正して流します。
   「確認修正パレット」を使います。(9hのみ)


それぞれ特徴がありますが、文で説明するよりやってみる方が判りやすいので試してみましょう。

A)「F7キーで修正文を出す」

1台で試す事ができます。

No 操作 操作した時の反応
A1 「入力1」ページの「F7キー」の「F7キーを訂正キーにする」にチェックを入れます。 表示は特に変化しません。
A2 「ワ」ボタンを押してワープロ画面にします。 ワープロ画面になります。
A3 「停」ボタンを押します。
(修正する時に画面が流れないように止めます。)
入力部が赤くなります。
A4 ワープロ画面にカーソルを移し、訂正する文字をマウスで範囲指定し(反転させて)、F7キーを押します。 入力部に、範囲指定した文が組み込まれた訂正文の雛形が表示されます。
A5 「動」ボタンを押します。 入力部の赤表示が通常に戻ります。
A6 表示された雛形の後の「」の間に正しい文を入れてEnterを押します 訂正文が表示されます。

この訂正方法は、どのように修正したかは分かりやすいのですが、訂正のタイミングが遅れると、どこを修正したか分からなくなってしまいます。

<参照>
「操作説明」の「F7キーで修正文を出す」を参照してください。

B)「Undo(F9キー)」

B12の「Undoの対象」のチェック(9i,9hのみ)の機能までは、1台で試す事ができます。

No 操作 操作した時の反応
B1 何か入力して、Enterキーを押します。 入力した文が表示部に表示されています。
B2 F9キーを押します。 表示されていた文が入力部に戻ってきます。
B3 「1」を入力してEnterキーを押します。
続けて、「2」+Enter、「3」+Enter、「4」+Enter、「5」+Enterと表示に流します。
表示画面に「1」「2」「3」「4」「5」と五行で出ています。
B4 F9キーを5回押していくと 順番に入力部に戻って来て、5回押すと、入力部は「12345」となります。
B5 Enterキーを押して、表示に流します。 表示部に「12345」と一行で表示されます。
B6 もう一度、「1」+Enter、「2」+Enter、「3」+Enter、「4」+Enter、「5」+Enterと表示に流します。 表示画面に「1」「2」「3」「4」「5」と五行で出ています。
B7 Shiftキーを押しながらF9キーを5回押していくと 「54321」と逆に入力部に戻って来ってきます。
B8 Enterキーを押して、表示に流します。 表示部に「54321」と一行で表示されます。
B9 (B9〜B11は、9sシリーズと9hシリーズのみです。)「表示2」ページの「Undoの表示方法」の「再描画する」のチェックを外します。 表示は、特に変化しません。
B10 もう一度、「1」+Enter、「2」+Enter、「3」+Enter、「4」+Enter、「5」+Enterと表示に流します。 表示画面に「1」「2」「3」「4」「5」と五行で出ています。
B11 F9キーを5回押していくと 表示が消えて行き、行の位置がずれない事を確認してください。
B12 (B12〜B16は、9iシリーズ、9hシリーズのみです。)
(ここからは、2台で試します。)
他の人に何か入力してもらいます。
入力した文字が表示されます。
B13 F9キーを押してもUndoできない事を確認します。 表示は、特に変化しません。
B14 「入力1」ページの「Undoの対象」の「Undoの対象にする」にチェックを入れます。 表示は、特に変化しません。
B15 他の人に何か入力してもらいます。 入力した文字が表示されます。
B16 F9キーを押します。
今度は、Undoできます。
他の人が入力した文字が入力部に入り、表示から消えます。

Undoは、主に入力した人が使う訂正方法です。Enterキーを押して表示に流してしてしまった瞬間に「あ、間違えた!」と気づくことはよくあります。そのような時に、F9キーを押して、入力部に戻し、すばやく修正してから表示に流します。

この方法のメリットは、修正係りが必要ないことと、2人入力しているペースが乱れないことです。
欠点は、表示が「カクッ」と元に戻ることです。これは、「表示2」ページの「Undoの表示方法」のチェックを外すことで動かなくできます。しかし、このようにした場合、連続して何度もUndoすると表示が次々と消えていき、最後は画面が空白になってしまうこともあるのに注意してください。

このUndoF9キーの機能は、入力部だけではなく、原稿前ロールの中央部、テンプレート前ロールなどでも使えます。

<参照>
「機能の説明」の「Undo(F9キー)」を参照してください。

C)「送」ボタン修正

試すには、最低2台のパソコンが必要です。
Aさんは、表示用と入力係りを兼ねます。
Bさんが、「送」ボタンで修正をする修正係りです。

No 操作 操作した時の反応
C1 2人のIPtalkは、スムーズ画面にした時の行数と桁数を合わせる必要があります。9iシリーズは、「表示1」ページの「パートナーと行数・桁数を合わせる」のボタンを、9sシリーズは「表示1」ページの「パートナーと位置・大きさ・行数を合わせる」のボタンを押せば良いのですが、画面の大きさと文字サイズを同じにすれば合うので、今回は表示設定を初期化することで合わせます。
Aさん、Bさんとも、「保存」ページの「初期値に戻す」のボタンを押してください。。
IPtalkのウィンドがディスプレイの左上に移動します。(最初から左上にあれば動きません。)
C2 Aさんは、表示用と入力係りを兼ねます。
表示のためスムーズ画面にします。
Aさんは、特に、操作しません。
特に画面は変化しません。
C3 Bさんが修正係りになります。
「ワ」ボタンを押してワープロ画面にします。
Bさんの画面は、ワープロ画面になります。
C4 Bさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「ワ停止時モニター」のチェックを入れます。。 Bさんの画面には、「確認修正モニターのワ停止モニター」が表示します。
C5 Aさん、Bさん2人で、適当に1画面分くらい入力を(入力部で)します。 Aさん、Bさんとも、文字が1画面くらい表示されいます。
C6 Bさんが、「停」ボタンを押します。 Bさんの入力部が赤くなります。カーソルはワープロ画面に移動します。
C7 Bさんは、カーソルを修正する部分まで移動させて文を修正してください。(まだ「送」ボタンは押しません) Bさんのワープロ画面は修正された文になります。
Aさんの画面は、修正させていません。
C8 Aさんが、何か入力します。 Aさんの表示部には入力が流れます。
Bさんのワープロ画面は止まったままで、「確認修正パレット」にAさんの入力が溜まります。
C9 Bさんが、「送」ボタンを押します。 Aさんの表示が修正された所だけ変わります。Bさんのワープロ画面は、「確認修正パレット」に溜まっていた文が流れて来ます。

このように、「送」ボタン修正を使うと、Aさんのスムーズ画面がそうだったように、訂正した部分だけを修正することができます。非常に見た目が良く修正できるのは利点ですが、利用者側からすると、一度読んでしまった後に「判らないように」修正されると、それに気づかないという欠点があります。
また、入力速度が速いと、ワープロ画面で修正している部分が、「送」ボタンで送った時には、既に表示から外れているということも考えられます。

<参照>
「機能の説明」の「「送」ボタンを使う」を参照してください。

D1)「確認修正パレット」(9iシリーズ)

この機能は、9iシリーズと9hシリーズにあります。

以下の説明は、9iシリーズです。
試すには、2台必要です。
Aさんは、入力係りと表示用を兼ねます。。Bさんは、訂正係りになります。

Aさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「パレットに送信する」のチェックを入れて下さい。「確認修正モニター」が表示されます。入力は、通常と同じ入力部で行います。

No 操作 操作した時の反応
D1 Aさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「入力をパレットに送信する」のチェックを入れて下さい。 「確認修正パレット表示」ボタンなどが消えます。
D1-1 Aさんは、「モニター」ボタンを押します。 「確認修正」モニターが開きます。

訂正係りをBさんとします。
Bさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「確認修正パレット表示」ボタンを押します。「確認修正パレット」が表示されます。修正は「確認修正パレット」で行います。

No 操作 操作した時の反応
D2 Bさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「確認修正パレット表示」ボタンを押します。 「確認修正パレット」が表示されます。上の「入力をパレットに表示」のチェックが消えます。


本番では、他に表示用のパソコンが必要ですが、Aさんの表示が表示用と同じになりますので、それで確認します。

No 操作 操作した時の反応
D6 Aさんが3行程度入力します。 すると、Bさんの確認修正パレットの各枠に次々入ります。
表示部には、Aさん、Bさんとも何も表示されません。
D7 Bさんが、確認修正パレットの一番上でEnterします。 すると、一番上の枠に入っていた文が全員の表示に流れ、パレットの各枠の内容が上にずれます。
D8 Bさんが、確認修正パレットで、文を修正してください。 するとAさんの確認修正モニターに修正している所が表示されます。
D13 Aさんが、Undoして修正後Enterします。
(Aさんの入力は、必ずBさんの確認修正パレットに送られます。)
Bさんのパレットに送られる事を確認してください。
D14 Aさんが、連続して、6行以上を入力してください。 Bさんの確認修正パレットで、6つの枠が一杯になると、6つ目の枠に追記されていく事を確認してください。
D15 Bさんが、確認修正パレットでESCキーを押します。 Bさんの枠の内容が、一発でクリアされる事を確認してください
D16 Bさんが、F12キーを押します。 Bさんの確認修正パレットの枠の内容に変化ないままに、全員の表示に空行が送られる事を確認してください。

9iシリーズの確認修正パレットには、他に「パレット連動」の機能があります。

D2)「確認修正パレット」(9hシリーズ)

以下の説明は、9hシリーズです。
試すには、最低3台必要です。
Aさんは、入力係りと表示用を兼ねます。。Bさんは、訂正係り。Cさんは、訂正補助係りになります。

Aさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「パレットに送信する」のチェックを入れて下さい。「確認修正モニター」が表示されます。入力は、通常と同じ入力部で行います。

No 操作 操作した時の反応
D1 Aさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「パレットに送信する」のチェックを入れて下さい。 「確認修正モニター」が表示されます。

訂正係りをBさんとします。
Bさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「修正係り」のチェックを入れて下さい。「確認修正パレット」が表示されます。修正は「確認修正パレット」で行います。

No 操作 操作した時の反応
D2 Bさんは、「補助W」ページの「確認修正パレット」の「修正係り」のチェックを入れて下さい。 「確認修正パレット」が表示されます。

訂正補助係りをCさんとします。
Cさんは、Bさんとパートナーになってください。また「入力1」ページの「Undoの対象」のチェックを入れて下さい。「補助W」ページの「確認修正パレット」の「ワ停止時モニター」のチェックを入れて、表示されたパレットの「確認修正モニター」ページを開いて下さい。

No 操作 操作した時の反応
D3 Cさんは、Bさんとパートナーになってください。 Bさんとパートナーになります。
D4 「入力1」ページの「Undoの対象」のチェックを入れて下さい。 特に表示は変化しません。
D5 「補助W」ページの「確認修正パレット」の「ワ停止時モニター」のチェックを入れて、表示されたパレットの「確認修正モニター」ページを開いて下さい。
(「ワ」停止モニターを使うのではなく、「パレットに送信する」のチェックが入らない状態で、「確認修正モニター」を開くための操作です。)
「確認修正パレット」ノ「確認修正モニター」ページが開いています。


本番では、他に表示用のパソコンが必要ですが、Aさんの表示が表示用と同じになりますので、それで確認します。

No 操作 操作した時の反応
D6 Aさんが3行程度入力します。 すると、Bさんの確認修正パレットの各枠に次々入ります。
表示部には、Aさん、Bさん、Cさんとも何も表示されません。
D7 Bさんが、確認修正パレットの一番上でEnterします。 すると、一番上の枠に入っていた文が全員の表示に流れ、パレットの各枠の内容が上にずれます。
D8 Bさんが、確認修正パレットで、文を修正してください。 するとAさん、Cさんの確認修正モニターに修正している所が表示されます。
D9 Bさんが、確認修正パレットの一番上でF1キーを押します。すると、その枠の内容がCさんの入力部に転送されます。
(修正に手間が掛かると判断した場合に、補助に回す機能です。 )
Bさんの確認修正パレットで、一番上の枠の表示が消えて、パレットの各枠の内容が上にずれます。
Cさんの入力部にBさんの消えた文が表示されます。
D10 Cさんが、転送されて来た文を訂正してEnterします。 修正した文が、Aさんの確認修正パレットに表示されず、直接、全員の表示部に表示されます。
D11 Cさんが、F9キーでUndoして、修正し、Enterしてください。 通常と同じ動作である事を確認してください。
D12 Bさんが、F2キーを押します。
(訂正補助係りがいない時にFキーメモの機能やUndoの機能を使いたい時に使用します。)
すると、その枠の内容がBさんの入力部に転送されて、カーソルも入力部に移動します。
D13 Aさんが、Undoして修正後Enterします。
(Aさんの入力は、必ずBさんの確認修正パレットに送られます。)
Bさんのパレットに送られる事を確認してください。
D14 Aさんが、連続して、6行以上を入力してください。 Bさんの確認修正パレットで、6つの枠が一杯になると、6つ目の枠に追記されていく事を確認してください。
D15 Bさんが、確認修正パレットでESCキーを押します。 Bさんの枠の内容が、一発でクリアされる事を確認してください
D16 Bさんが、F12キーを押します。 Bさんの確認修正パレットの枠の内容に変化ないままに、全員の表示に空行が送られる事を確認してください。

NHKの音声認識を使った字幕が、確認と修正を行ってから表示しているとの事ですが、それと同じような事を行うことができます。
この方法の欠点は、字幕のリアルタイム性が損なわれることです。

<参照>
「機能の説明」の「確認修正パレット」を参照してください。

パソコン要約筆記の初期のころに、表示文の訂正を試行錯誤した余談については3-1-0-7)表示済み文を訂正する時の注意を参照してください。

以上で、6日目の修正方法の説明は終わりです。
お疲れさまでした。